海外宣教委員会は、3年ぶりにフィリピン・マニラとカルバイヨグ市のフランシスカン・デフセンターを訪問しました。
海外宣教委員会は、フィリピンで聾者のために奉仕している。兄弟佐藤宝倉を訪問し、2月18日、マニラからカルバイヨグに行き、新しく出来たフランシスカンデフセンターを視察しました。この建物はフィリピン側の負担20%、ドイツのミッションセントラーレの負担80%で建設されたもので、現在スタッフ含め、25人が共同生活をしています。
現在、デフセンターの運営は100%日本の支援でまかなわれています。しかし、将来的に全て現地のスタッフで運営できるよう計画しています。
今後の見通しとして、手話の教員養成や職業訓練を受けるための基礎を作り、将来的にデフセンターの運営資金をフィリピンの当事者の負担を少しずつ上げてゆくことが必要なので、そのための計画をたて一部は実行しています。
例えば、有給のスタッフの収入をシェアしての生活、これは運営資金の節約のため行っています。そのため、センターは共同生活や信仰生活をきちんと守るスタイルを寮生活で習慣づけています。このように手話教育の他に、宗教教育を行うこと、規律を学ぶなどがあり、生徒たちもスタッフも生活は厳しいのですが、目の輝きと意欲は素晴らしいものがありました。
また、こうした活動を継続するもうひとつの理由は、フィリピン国内の障害者に対する感覚、たとえば日本のようにバリアフリーのような意識が低く、隔離という発想が強い点も変えてゆく必要があるため、教員の養成、ボランティアスタッフや理解者の拡大も兄弟佐藤が目的としていることです。
今回の訪問で確認できたのは、将来はフィリピン人による自立した聴覚障害者の共同体づくりや地方に隔離されて暮らすしかない障害者の自立や教育を受ける機会の拡大を目指している活動が形になりつつあるということです。
最後に兄弟佐藤から日本の兄弟の皆様に、支援への感謝とよろしくお伝えくださいとのことでした。