2007年8月29日号



パキスタン訪問(2)

パキスタンのカラチは、雨の少ない砂漠のような地域ですが、修道院は広大な緑の多い敷地と豊かな地下水が湧き出ています。

この広大な敷地に修道院、神学校と教区の神学生の学生寮、管区本部、福祉施設があります。日本管区でいうと、瀬田の何倍もある敷地にこれらの施設があるわけです。オランダの宣教師がこの土地を戦後すぐに購入し開拓したそうです。

広大な敷地はイスラム圏にあつて宣教師や信徒を保護する場にもなりました。修道院の敷地周辺住民はイスラム教徒ですし、暴動などから信徒や宣教師を守るためにもこれだけの敷地や頑強なフェンスや門は必要だったといえるからです。

フランシスカンはイスラム圏での宣教を大切にしてきましたが、アジアにおけるイスラム圏の宣教の跡がここにあります。コーランの響きの合間をぬって捧げられる祈りと奉仕。日本とは違う苦労の中で福音が伝えられています。

兄弟松本貢四郎が「ここで生活し無事に働くことができるのはお恵みです」という言葉の一端がなるほどと感じられた次第です。

カラチから 兄弟阿部慶太