ご復活おめでとうございます!(2010年4月4日)

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早いもので、2010年も、春の緑鮮やかな季節を迎えました。
皆様お元気にてお過ごしでしょうか。
この季節、日本の学校では桜花爛漫の中、卒業式と入学式を迎え、社会人の中にあっては就職や転出転入の時期となり、心機一転、新しき希望の満ちた季節だと思います。
フランシスカンセンターでは今年4名の児童が退所いたします。退所する児童たちは皆15歳を超えており、当センターの通所規定である「14歳までの児童」の枠を超えてしまった児童たちです。
今、一人ひとりの児童たちの入所した時の顔写真を見ていると、いずれもあどけない顔clip_image006をした子供たちでした。わずかに三四年前の写真ですが、思春期を迎えた子供たちは驚くほどに心も体も成長しました。そしていよいよこのセンターから飛び立っていきます。しかし、健常者でもなかなか職業に就けないパキスタンの現状を思うと、知的障害を持った児童たちがこのセンターを退所していっても職につける可能性はありません。また以前の入所前のように家の中で閉じこもった生活が待っているだけです。
そのため、この時のために、私たちは知的障害児が家庭の中にあっても、衣服の脱着など自分ですべきことは自分でできるように、さらに、家事の手伝い、周りの人々とのコミュニケーションが無理なくできるように指導してきました。
ある意味で、私たちが児童に教え指導してきた事柄の良し悪しの判断の対象が、退所後の児童の活動と生活にあります。毎年同じような訓練を繰りかえしていると、ついついマンネリになってしまいがちです。私たちにとって気を引き締められる時期でもあります。
センターの子供たち
退所していく児童のご両親から、「ここのセンターで学ばせたよかった」「諦めずに通所させてよかった」との声を聞くことができるように、私たちが常に気持ちを新たにし、障害児者の光り輝く将来のために微力ながらもお手伝いできればうれしいと思っています。