パキスタンからの近況報告(2011年8月)


兄弟松本貢四郎はじめに、東日本の大地を襲う津波の放映に胸をえぐられ、大自然が創り出した災害に腕を広げて止めることの出来ない悲しみを痛感しました。まず、今回の東日本大震災と津波によって亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
「フランシスカンセンター」をご支援してくださる皆様、お元気でお過ごしでしょうか。こちらセンターの子供たちは皆元気にしております。
日本の惨状とは反対に、2010年度最後の期間は、子供たちも充実した日々を送りました。この最終学期に私達の施設では、新たに3名の障害児を受け入れました。脳性麻痺の児童が2名と、知恵遅れの児童1名です。
脳性麻痺の児童は歩行ができないので、野外活動には日本から持ち帰った車いすに乗って出かけます。「日本から持ち帰った車いす」とは、「空飛ぶ車いす」活動の一環で、中古の車いすを、日本の工業高校の生徒さんが修理して、アジアを中心に、世界の障害者へ車いすをプレゼントする活動です。センターをご支援してくださっているカラチ在住の方々が、日本に帰ったときにその車いすをカラチに持ち帰る活動です。すでに当センターには3台が寄贈されています。本当に有り難いことです。車いすに乗っている子供たちは大変ごきげんです。軽くて、乗り心地のよい日本製の車いすの良さを子供たちセンターの子供たちとスタッフも解かるのでしょうか。
今学期から、特別学習として聾唖児に手話を教えています。現在4名の児童が学んでいます。手話は、私が日本にいたときに学んだもので、異国のパキスタンでも使えるかと心配でしたが、けっこう似たような表現が多くあり、教える私自身も喜んでいます。
カラチは連日の猛暑です。子供たちの健康を気にしながらの毎日が続いています。
2011年8月
カラチにて 兄弟松本 貢四郎